お子さんへの絵本の読み聞かせ、楽しんでいますか?
本が好きになってほしい、文字に親しんでほしい、そんな気持ちを持ちつつ絵本を一緒に読むお母さんも多いと思います。
でも、絵本の読み聞かせにはもっとたくさんのねらいとメリットがあります。
私は近所の図書館で絵本の読み聞かせを行う「おはなし会」に子どもと月に2回ほど通っていました。その中で、学んだ次のことについて今日はお伝えしますね。
- 絵本の読み聞かせを行うねらい
- 絵本選びのプロセスとポイント
Contents
こんなメリットがある!絵本の読みきかせを行うねらい
絵本の読み聞かせ中、子どもがきちんと聞いてくれなかったり、質問でさえぎられてばかりで、なかなか思うように絵本を楽しめないケースもあるかもしれません。
しかし、絵本の読み聞かせには、さまざまなねらいやメリットがあります。
読み聞かせによるメリットが分かれば、ママのモチベーションも高くなり、一緒に楽しめる時間になると思いますよ。
ではさっそく見ていきましょう。
読み聞かせのねらい①「想像力を育む」
ひとつめのねらいは、想像力を育むことです。
絵本に描かれているイラストを目で見ることにより、脳に刺激が与えられます。絵本の読み聞かせは、脳の「大脳辺縁系」を活発にすると実験によって明らかにされています。
大脳辺縁系とは、喜怒哀楽などの感情を生み出し、行動に結びつける働きをします。この部位にしっかりと働きかけをすることで、情動が豊かになるというメリットがあるのですね。
読み聞かせのねらい②「会話をする力を育む」
2つ目のねらいは、「会話をする力=コミュニケーション力」を高めることです。親子で絵本を楽しむと、会話力を自然と高めることができます。
ママやパパが語りかけることは、幼児の言語発達のためにとても大切なこと。
普段の生活における会話は言うまでもありませんが、絵本を読み聞かせすることで、いろいろな単語や言い回し、口調に触れることができ、会話力の土台をつくるのに役立ちます。
そして、自分が面白いと思うお気に入りの絵本を、繰り返し読んだりすることで多くの言葉を吸収して、会話の力を高めていくのです。
読み聞かせのねらい③「自己肯定感を育む」
子どもの「自己肯定感」。近年よく耳にする言葉ですよね。
自己肯定感とは、生きる上で大切な要素のひとつです。自己肯定感が高いと、自分だけでなく関わりのある周りの人や物事を大切に感じ、肯定的に考えられるようになります。
親子で一緒に絵本を読むこと、すなわち子どもと向き合うことで、子どもは
「自分のために時間を使ってくれている」
「自分は愛されている」
ことを実感することができ、そのことが自己肯定感につながります。
幼児の頃から自己肯定感を育み、子どもが未来を生きていくための力にしてあげたいですね。
ママにとってのサポートにも
絵本には、子どもだけでなくママやパパにもメリットがあります。
子育てで何か行き詰ったとき、子どもの気持ちがわからなくなって困ったとき。そんなときに絵本が助けてくれることがあります。
例えば、

- トイレトレーニングがうまくいかないとき
- お友達と仲良くできずに困っているとき
- 兄弟の上の子が弟や妹にやさしくできないとき…
こんなときは、親がいろいろ言い聞かせるよりも、絵本のストーリーを通して、私たち親が伝えたいことを子どもの心に届けられることがあります。
私も絵本は大好きです。自分自身が子どもの絵本を読んで、ほっこりした気持ちになったこともあります。おすすめの絵本もたくさんあるので、追々このブログでもご紹介できたらいいなと思います。
絵本選びのポイントとプロセス
さて、絵本を選ぶ際にはどんな点に注意したら良いのでしょうか?ここでは、絵本選びのポイントや絵本選びのプロセスについて説明しますね。
どんな絵本を選べばいい?読み聞かせに適した絵本の特徴
一般的に、読み聞かせには次のような絵本を選ぶと良いといわれています。
- 言葉の響きが良いもの
- 表現力の豊かな絵で描かれたもの
- 子どもの年齢や成長過程に合ったもの
では、ひとつずつ確認してみましょう。
言葉の響きが良い絵本
基本的に、美しい日本語で綴られている絵本は、子どもの言葉を豊かに育みます。
わかりやすく、心地よいリズムを感じられれば、聴く子どもも読む大人も楽しむことができますし、子どもも真似をしてくれることがあります。
実際に、声に出して読んでみないと特徴をつかみにくいかもしれません。図書館などで、多めに絵本を借りてお気に入りのリズムを探してみましょう。
私は、個人的に心地よいリズムだなと感じる代表的なものは、こぐまちゃんシリーズやディックブルーナシリーズの絵本です。よかったら参考にしてみてください。
表現力の豊かな絵で描かれた絵本
絵本に描かれているイメージ画にも注意してみましょう。
基本的に、

- 一枚の絵でその状況を子どもが理解できるもの
- 子どもが想像力やイメージを広げることができるもの
というポイントが大切です。
言葉なしで絵を見ただけでもストーリーが伝わってくるような表現力豊かな絵本が選べるといいですね。
ちなみに、五味太郎さんやエムナマエさんの絵は個人的におすすめですよ。
子どもの年齢や成長過程に合った絵本
子どもの年齢や成長、興味によって、読み聞かせしたい絵本は変わってきます。絵本に記載されている対象年齢を考慮しながら、子どもに合ったものを選んであげましょう。
【年齢別】絵本を選ぶときに注意したいポイント
では、具体的に子どもの年齢に応じて注目したい絵本のポイントを挙げてみましょう。
0歳児
始めて絵本と出会う0歳児にとって大切なのは、読んでくれる人とのコミュニケーションを楽しむことです。
大好きなパパやママと絵本を読み、関わり合う事で安心感を得て信頼を育んでいきたいですね。
【0歳児向けの絵本選び】チェックポイント
- 言葉のリズムが心地良い
- 分かりやすい形、シンプルな色(赤ちゃんの視力は低いため)
1歳児~2歳児
1歳~2歳の時期は、自分で動ける範囲が広がって、様々なことや物に興味を示し、自分の世界を広げていく時期ですね。
この時期は、子どもの興味を満足させてあげられるものや、もっと世界を広げてくれる絵本を選ぶと良いでしょう。
また、喜怒哀楽が豊かになり、まねっこも好きになる頃です。簡単なストーリーも楽しむことができるようになります。
【1歳~2歳児向けの絵本選び】チェックポイント
- 身近なものや好きなものが出てくる
- 繰り返し表現がある
- 簡単なストーリーの流れがある
3歳児~5歳児
3歳~5歳児は、自己の気持ちを主張し、また、友達との関わり合いの中で、みんなで協力したり友達の気持ちを考えたりすることができるようになります。
また、弟や妹ができ、お兄さんやお姉さんになった子は、今までに味わったことのない複雑な気持ちを感じることもあるかもしれませんね。
感性を刺激する絵本や、まわりの人との関わり方についてヒントをくれるような絵本を選んであげましょう。
【3歳~5歳児向けの絵本選び】チェックポイント
- 絵本の世界に入り込める体験ができる
- 人物に感情移入でき、まわりの人との関係を広げてくれる
絵本選びに困ったときは?子ども主体で行う絵本の選び方
子どもは個性があり、育つ環境も興味も人それぞれなので、これを選べば正解!という絵本は存在しません。

という方は、次の絵本選びの方法も参考にしてみてくださいね。
子どもが主体!絵本選びのプロセス
Step.1 図書館で絵本を10~15冊借りる
Step.2 おうちで読んでみて、反応が良かった本をピックアップ
Step.3 何度も借りた本を購入する
Step.1 図書館で絵本を10~15冊借りる
最初に近くの図書館に行ってみましょう。10~15冊のうち、数冊を子どもに選ばせてみてください。内容や文字の多さなど、あまり気にしないことがポイントです。子どもの興味を優先して借りてみましょう。
図書館で開催される絵本の読み聞かせ会などを利用するのもいいですね。
子どもの反応がよければ積極的に借りてみてください。図書館通いや絵本選びを楽しいと思ってくれるように導いてあげることが大切です。
Step.2 家で読んでみて、反応が良かった本をピックアップ
家で借りた本を読んでみて、繰り返し「読んで」と頼んでくるなど、反応が良かった本をピックアップしましょう。可能ならばか貸出延長をするのもいいですね。
子どもがもう一度読みたいと思う本をチェックすることで、

- ストーリー性のあるものが好き
- 図鑑のような本が好き
- 動物が好き
- 特定の作者のイラストが気にっている…?
など、子どもの興味・関心の傾向がつかみましょう。
Step.3 何度も借りた本を購入する
子どもが繰り返し読んで、気に入った本は、いつでも読めるように購入するのがおすすめです。
収納も、目につき、手に取りやすい場所に置いてあげるといいですね。
親子で一緒に絵本を楽しもう!
子どもは成長するにつれて、興味や関心が変わっていきます。その中で、子どもが本当に好きな絵本を見つけるというのは、難しいことかもしれません。
しかし、そんな時間と労力をかけて出会った1冊は子どもと親の双方にとって大切な宝物になります。また、本屋さんや図書館に子どもと通ったプロセスも、素敵な思い出として残ることでしょう。
そんな絵本選びの過程の中で、ママもお気に入りの絵本に出会えるかもしれません。
絵本の読み聞かせのねらいやメリットだけにとらわれず、たくさんの絵本を探しながら、子どもとの時間を共有し、楽しめるといいですね。