これから出産予定の方、産まれて間もない赤ちゃんのいる方、赤ちゃんとのお出かけに車で移動できればとても便利ですよね?
でも、新生児との車での外出には、注意することや準備がたくさんあります。
この記事では、大切な赤ちゃんと快適なドライブをするための準備の仕方や注意ポイントをお伝えします。
赤ちゃんを車に乗せられるのはいつから?振動の影響はある?
まずは、赤ちゃんと車で外出するのはいつからがよいのか、車の振動が赤ちゃんに及ぼす影響はあるのか、について見ていきましょう。
新生児との車での外出は短時間が基本
赤ちゃんと車で移動する場合は、新生児期から首がすわるまでの時間は必要最低限の時間にとどめるのが基本です。
産まれて間もない赤ちゃんは、まだ身体の発達が未熟でお母さんのお腹の外での生活に慣れていないので、振動や衝撃はとても負担になります。
とはいっても、里帰り出産や産院から自宅までが遠い場合など車に乗せなくてはならない事情もあると思います。
そのような事情がある場合は、できるだけ短時間のドライブにとどめ、やむをえず長時間になる場合はこまめに休憩をし、様子をみながら移動することが肝要です。
揺さぶられ症候群とは?
揺さぶられ症候群とは、強い衝撃や長時間の振動が原因で赤ちゃんに引き起こされる脳内出血などの症状のことです。
主に新生児~生後6ヶ月の赤ちゃんに起こるといわれています。
産まれて間もない赤ちゃんは頭が重いのに対して首の筋肉や脳自体も発達が未熟なので、頭に強い衝撃や振動が与えられると血管が切れて脳内出血につながることがあります。
短時間の車に移動によって引き起こされることは少ないと思いますが、赤ちゃんを車に乗せるときはこのような症状について理解し、なるべく振動を起こさないように穏やかな運転をすることが大切です。
赤ちゃんは必ずチャイルドシートに乗せる
準備は出産前に
新生児に限らず6歳未満の子どもを車に乗せるときは、チャイルドシートを使用することが法律で義務付けられています。
チャイルドシートと一言でいっても、その種類や取り付け方法などは様々です。出産後に慌てて用意しなくていいように、出産前に適切なチャイルドシートを調べて車に取り付けておきましょう。
チャイルドシートの種類
チャイルドシートには主に次の3つの種類があります。
- ベビーシート
新生児期から12か月くらい(体重は13kg)まで使用するもので赤ちゃんの柔らかい体に即したものとなっています。ベビーシートとしてだけでなく、取り外してベビーキャリーやクーファンとして使用できるタイプもあります。 - チャイルドシート
1歳~3、4歳くらい(体重は18kg)まで使用できます。乳児期を過ぎて少し大きくなった幼児に適しています。 - ジュニアシート
3、4歳~12歳(体重は36kg)まで使用できるタイプです。比較的軽く、取り付けも簡単なものとなっています。
これらのシートはベビー・チャイルドで兼用、ベビー・チャイルド・ジュニアで兼用できるタイプもあります。
赤ちゃんの成長に合わせて買い替えが不要となるため長く使えることがメリットですが、その分本体も大きくなります。
チャイルドシートの取り付け方法~「ISO-FIX」なら簡単装着
チャイルドシートには、シートベルトによる固定方式と共通取付具固定方式(ISO-FIX)という取り付け方があります。
ISO-FIXは、シートベルトによって固定する際の誤った取り付け方による事故を防ぐために規格化された、簡単な取り付けが可能で安全性の高い取り付け方式です。
車体の金具でしっかり連結されるため、シートベルトによる固定方式よりも、揺れたり外れたりすることがなく振動や衝撃も抑えられます。
2012年7月以降に販売される新車にはISO-FIXの取り付け金具の装備が義務化されています。
お母さんひとりで取り外しする機会が多いといった場合などは、保有している車がISO-FIX対応のものかをチェックして、ぜひ検討してみてくださいね。
チャイルドシートを選ぶ際のチェックポイント
チャイルドシートを選ぶ際は、使用する場面を想定して次のような点をチェックしましょう。
チェックポイント
- 安全基準に合格しているものかどうか
- お母さんが無理なく持てる重さかどうか
- 取り付け方が容易かどうか
- ハーネス(安全ベルト)の長さ調節がしやすいかどうか
- カバーやクッションなどの着脱がしやすいかどうか
後部座席に取り付ける!
という意見もあると思います。
確かに、助手席に乗せた方が赤ちゃんの様子は確認しやすいのですが、チャイルドシートは車の後部座席に取り付けるのが基本です。
助手席にエアバッグが装備されている車は、助手席にチャイルドシートを装備して赤ちゃんを乗せていて、万が一の衝突事故を起こした場合、エアバッグが高速で開きシートに勢いよくぶつかるために、赤ちゃんがケガをする可能性があります。
チャイルドシートを使わなくてよい場合
参考に知っておくとよいのが、チャイルドシートの装備が免除される場合です。
道路交通法により、6歳未満の子どもにはチャイルドシートを使わなければなりませんが、次のような場合はチャイルドシートを使わないで車に乗せることが認められています。
- バスやタクシーに乗る場合
- 病気やケガなど緊急の場合に病院などの医療機関に連れて行かなければならない場合
- 子どもの人数分のチャイルドシートを取り付けると他の人が乗れなくなってしまう場合
- チャイルドシートを取り付けるための座席ベルトが装備されていない場合
- チャイルドシートに乗せたままではできない授乳などの子どものお世話をする場合
など
車で外出するときの注意ポイント
産まれて間もない赤ちゃんを車に乗せて外出する際には、赤ちゃんへの負担をできるだけ軽減するために、次のようなことに注意しましょう。
赤ちゃんと車で外出する際の注意点
- できるだけ長時間の移動を控え、やむをえず長時間乗せる場合は、30分~1時間に一度の頻度で座席からおろして水分補給をするなど休憩をとる。
- 授乳やおむつ替えが必要となる場合は、事前に休憩する立ち寄り場所を確認しておく。
- できるだけ一定のスピードで振動の少ないなめらかな運転を心がける。
車でのお出かけを快適にする必須アイテム
赤ちゃんがドライブ中にできるだけ快適に過ごせるように、次のようなアイテムを用意しておくといいですね。
あると便利なアイテム
- 赤ちゃんの体温調節に必要な上着やおくるみ
- 紫外線対策や直射日光を避けるためのサンシェードやカーテン
- 赤ちゃんが起きているときに退屈しないようにするおもちゃ
など
準備を万全に整え、時間に余裕をもってドライブを楽しんでくださいね。