大河ドラマ『豊臣兄弟!』第43話では、佐々成政の切腹をきっかけに、秀長が天下を治める難しさに直面します。
一方、秀吉は百姓から武器を取り上げる「刀狩り」を進めようとしていました。
この記事では、『豊臣兄弟!』第43話のあらすじを紹介します。(ネタバレにご注意ください)
豊臣兄弟!第43話のネタバレとあらすじ

佐々成政の切腹、そして秀吉による刀狩り。天下統一へ向けた政策が進むなか、秀長は人々の心をどうつかむべきか考え始めます。
佐々成政、切腹へ
秀長は秀吉から、佐々成政に切腹を命じたと知らされます。
成政だけでなく、その家臣たちまで処罰しようとする秀吉。秀長は家臣の命だけでも助けてほしいと頼みますが、兄は耳を貸しません。
秀吉が部屋を去ると、秀長は脇差しを畳に突き立て、悔しさをあらわにしました。
その後、尼崎の法園寺で成政と対面します。
秀長が成政を責めると、成政は満足そうに笑い、扇を動かしながら語り始めました。
「わしはこの日の本中に、まだ戦は終わっておらぬと知らしめたのだ」
成政は、自らの死によって秀長が聚楽第へ向かい、秀吉を諫めると考えていたのです。
刀狩り
成政の死を見届けた秀長は、聚楽第で秀吉と向き合います。
秀吉は秀長に脇差しを貸してほしいと頼み、さらに新たな政策を打ち明けました。
それは百姓から刀や武具を取り上げる「刀狩り」です。
百姓が武器を持たなければ、戦や一揆を防げる。秀吉は、力ずくでも武器を集めようとしていました。
しかし秀長は、強引に取り上げれば反発を招くと反対。
そこで秀吉は、集めた刀や武具を大仏建立に使う案を考えました。仏事に役立てるという名目で、武器を差し出させようとしたのです。
秀長はなおも、力で押さえつけるだけでは民の心はつかめないと訴えるけれど…。
秀吉は、百姓たちが武器を差し出す方法を考えるよう、弟に命じました。
秀長、諸将の意見を聞く
天正16年7月、秀吉は刀狩令を発布。
各地で刀狩りが始まるなか、秀長のもとにはさまざまな報告が届きました。
あるところでは、隠していた武具が見つかり、役人に取り上げられます。また、武器を差し出したことで争いが収まったという話もありました。
その一方で、父親の形見の刀や、田畑を荒らす獣を追い払うための弓まで取り上げることに疑問を持つ者もいました。
秀長は、一律に武器を没収することが正しいのかと思い悩みます。
そんな折、千利休から呼び出されました。
利休は秀長の前に饅頭を置き、その上に次々と饅頭を積み重ねていきます。
「無理に積み上げようとすれば、一瞬で崩れてしまうかもしれん」
最後の饅頭を重ねた瞬間、山は崩れ落ちました。
利休の言葉を受け、秀長は徳川家康、宇喜多秀家、毛利輝元、前田利家、小早川隆景を大和郡山城へ招きます。
刀狩りの成果だけでなく、各地で起きている問題や武将たちの意見を聞くためでした。
そのころ、北条氏政の弟・北条氏規も秀長に接近していました。
北条家は、小田原への攻撃を警戒しています。秀長は諸国の事情にも耳を傾けていました。
刀狩りの狙い
秀長は諸将から聞いた話をもとに、刀狩りの進め方を考えます。
武器を取り上げることだけが目的ではありません。民が納得し、安心して暮らせる世をつくることが大切だと考えていました。
一方、秀次は秀吉に自分の意見を伝えます。
しかし秀吉は秀次の考えを退け、弟の秀長を高く評価しました。
「あやつは刀ではなく、民の心をからめとったのじゃ。それこそが、この刀狩りのいちばんのねらいよ……」
秀吉は秀長の思慮を絶賛し、満足そうに笑いながら部屋を出ていきます。
一人取り残された秀次は、握りしめた拳で床をたたくのでした。
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豊臣兄弟!第43話の見どころ解説
豊臣兄弟!第43話で描かれた佐々成政の切腹と刀狩令は、どちらも史実に基づく出来事です。
秀吉が天下統一を進めるなか、どのように武将や百姓たちを支配しようとしていたのか。歴史的な背景を見ていきましょう。
佐々成政はなぜ切腹した?
佐々成政は、織田信長に仕え、越中国(現在の富山県)を支配した戦国武将です。
本能寺の変後は徳川家康と手を組み、秀吉に対抗します。しかし1585年に降伏しました。
その後、1587年の九州攻めで功績を挙げ、肥後一国の領主として復帰。
ところが、肥後では国人たちの一揆が発生。成政は領国統治に失敗した責任を問われました。
1588年、成政は摂津国尼崎で切腹します。
切腹したと伝わる法園寺には、現在も成政の位牌や墓碑が残されています。
豊臣秀吉の刀狩令とは
豊臣秀吉は1588年(天正16年)7月8日、刀狩令を出しました。
これは、百姓が刀・脇差し・弓・槍・鉄砲などの武器を所有することを禁じた法令です。
刀狩令には、大きく3つの内容が盛り込まれていました。
- 百姓が武器を持つことを禁止する
- 取り上げた刀などを大仏建立に利用する
- 百姓を農業に専念させる
秀吉が警戒したのは、百姓たちが武器を持って一揆を起こすことでした。
一揆によって農業が滞れば、領主が得る年貢も減ってしまいます。
そこで百姓から武器を取り上げ、農業に専念させる仕組みをつくろうとしたのです。
刀狩りの本当の目的
刀狩りには、一揆を防ぐだけでなく、武士と百姓の役割を明確に分ける狙いもありました。
武器を持って戦う武士と、農業に従事する百姓。こうした兵農分離を進める政策だったのです。
また、刀狩令には、取り上げた武器を京都の大仏建立に利用することも記されていました。
大仏を造るための釘やかすがいに使うという理由なら、百姓たちも武器を差し出しやすくなります。
ただし、刀狩令によってすべての武器が一度に没収されたわけではありません。各地の領主を通して、武器の徴収が進められました。
大河ドラマ「豊臣兄弟!」第43話の登場人物
豊臣兄弟!第43話では、佐々成政の切腹と刀狩りをめぐって、豊臣兄弟や諸将たちが動きます。
| 人物 | キャスト | 豊臣兄弟!第43話での役どころ |
|---|---|---|
| 豊臣秀長 | 仲野太賀 | 成政の切腹を受け止め、刀狩りについて各地の武将たちから意見を聞く。 |
| 豊臣秀吉 | 池松壮亮 | 刀狩令を出し、百姓から武器を取り上げようとする。 |
| 佐々成政 | 白洲迅 | 切腹を命じられ、尼崎で秀長と最後の対面を果たす。 |
| 千利休 | 吉岡秀隆 | 饅頭を積み重ね、秀長に力で押さえつけることの危うさを示す。 |
| 豊臣秀次 | 山田涼介 | 秀吉に意見を退けられ、秀長への高い評価を聞いて悔しさを募らせる。 |
| 徳川家康 | 松下洸平 | 大和郡山城に招かれ、刀狩りについて意見を求められる。 |
| 毛利輝元 | 濱正悟 | 秀長に招かれ、刀狩りの状況について意見を交わす。 |
| 前田利家 | 大東駿介 | 各地の武将の一人として刀狩りについて意見を求められる。 |
| 小早川隆景 | 山本浩司 | 刀狩りについて話し合うため、大和郡山城に招かれる。 |
豊臣兄弟!第43話では、佐々成政の切腹に続き、豊臣秀吉が刀狩令を出しました。
力で民を従わせようとする秀吉に対し、秀長は諸将の声を聞き、人々が納得できる方法を探ります。
最後には、その思慮深さを秀吉から高く評価されました。しかし、秀次は叔父への評価を素直に受け入れられない様子です。
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参考: 富山市郷土博物館「特別展 戦国越中の覇者 佐々成政」 早稲田大学図書館「荻野研究室収集文書(豊臣秀吉刀狩令)」 早稲田大学図書館「豊臣秀吉刀狩条書」