朝ドラ『ブラッサム』第2週では、16歳になった葉野珠(石橋静河)が、文学の世界へ強くひかれていきます。
女学校では、忍、稲子、タエとともに自分たちの雑誌「黎明」を制作。文章を書く楽しさを知った珠は、少しずつ自分の「好き」に気づき始めます。
その一方、葉野家では父・清治の人生が大きく動きます。自由奔放に生きてきた清治に病が見つかり…。
この記事では、『ブラッサム』第2週のあらすじを紹介します。(ネタバレがあります)
今週の見どころ
- 珠たち4人が雑誌「黎明」を作る
- 清治の病気と父娘に訪れる別れ
- 珠の中に芽生える「書きたい」という思い
ブラッサム第2週のあらすじ・ネタバレ

16歳になった珠は、弟や妹のために物語を書く一方、父・清治に頼んで借りてもらった本を夢中で読んでいました。
女学校では、忍が持ってきた文芸誌『青鞜』との出会いが珠を刺激します。忍、稲子、タエと文章を持ち寄り、4人だけの雑誌「黎明」を作ることになりました。
ところが、「黎明」は学校側から問題視されます。それでも珠の中に芽生えた文学への思いは消えません。
一方、家では金銭的な問題を抱えた清治が荒れ始めます。やがて病気も見つかり、珠は自由奔放に生きてきた父との別れを迎えました。
年が明けると、珠は再び物語を書き始めます。そして忍たちに「黎明」をもう一度やろうと声をかけました。
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ブラッサム第2週の詳しいあらすじ
第2週では、珠が文学への思いを強めていく一方、家では父・清治をめぐる大きな変化が起こります。
16歳になった珠と文学
16歳になった珠は、時間を見つけては物語を書いていました。
弟や妹のために書いたものです。ただし、父・清治には見つからないようにしていました。
珠が通う山口第二高等女学校では、良妻賢母を目的とした教育が行われています。卒業後は良家に嫁ぎ、家庭に入る生徒も少なくありません。
そんな中でも、珠の関心は文学へ向かっていました。
昼休みには、図書室で借りた『イワンの馬鹿』に夢中になります。家では自由に本を買えないため、清治に頼んで借りてもらった本でした。
やがて友人の忍が、文芸誌『青鞜』を取り出します。
平塚らいてうの文章に触れた珠たちは、女性の生き方や自分たちの未来について考え始めました。
4人で作った「黎明」
文学への刺激を受けた珠は、忍、稲子、タエに提案します。
自分たちでも文章を書き、雑誌を作ろうというのです。
4人はそれぞれ原稿を書いて持ち寄りました。内容も書き方も違います。
互いの文章を読みながら意見を交わし、自分たちだけの一冊にまとめました。
名づけたタイトルは「黎明」。
珠にとって、自分で文章を書き、誰かに読んでもらう喜びを知る大きな一歩となります。
一方、そのころ葉野家には別の問題が起きていました。
木村家から清治へ渡されていた金が、まもなく途絶えることになったのです。
清治は葉野の本家へ向かいます。しかし、弟の清重から厳しい言葉を浴びせられ、追い返されてしまいました。
学校から止められた「黎明」
「黎明」は、女学校のほかの生徒たちにも読まれるようになります。
思った以上の反響に、珠たち4人は大喜び。さっそく二冊目を作ろうと盛り上がりました。
忍は写真機まで用意します。
4人それぞれが好きな格好をして写真を撮り、「黎明」に載せようと考えていました。
ところが、その前に4人は校長室へ呼び出されます。
学校が掲げる良妻賢母の教育から外れているとして、「黎明」を問題視されたのです。
珠たちは続刊を断念せざるを得ませんでした。
自分たちで考え、自分たちの言葉で書く楽しさを知ったばかりの珠。
その思いは、簡単には消えませんでした。
荒れていく清治
葉野家では、清治の暮らしも揺れていました。
本家で金を断られた清治は、料理屋で騒ぎを起こし、警察に捕まってしまいます。
知らせを受けたリョウが慌てる中、珠は清治を迎えに行きました。
釈放されても、清治は相変わらずの様子です。
そんな父に、珠は本家で何があったのかを問いかけます。
問題を起こしても悪びれない。家族を振り回しながら、自分の思うままに生きる。
珠にとって清治は、腹立たしくもあり、簡単には理解できない父親でした。
そんな中、亡き実母の妹・木村照子も葉野家を訪ねてきます。
珠には縁談の話も持ち上がり、卒業後の人生が少しずつ現実味を帯びてきました。
清治の病気
やがて、清治の体に異変が現れます。
医師に診てもらうと、心臓の病気であることが分かりました。
年の瀬が近づくにつれ、病状は悪化していきます。
往診した医師は、リョウに厳しい見通しを伝えました。
しかし清治は、病気になったからといって急に別人になるわけではありません。
家族を困らせ、周囲を振り回しながら生きてきた清治。その激しさは、最後まで消えませんでした。
死が近づいていることを感じた清治は、ついに口にします。
「死にとうない」
自由に振る舞ってきた清治にも、死は怖いものでした。
父・清治との別れ
それからしばらくして、清治は亡くなりました。
葬儀を終えたあと、珠とリョウは清治の部屋に入ります。
清治はいったい、何を考えて生きていたのか。
二人で考えても、答えは出ません。
珠の胸に最初に浮かんだのは、父を失った悲しみだけではありませんでした。
清治が亡くなったのに、どこか心が軽くなっている。
そんな自分を、珠はひどい娘ではないかと思います。
しかし、簡単には割り切れない父との関係を思ううち、やがて珠の目から涙がこぼれました。
ずっと振り回されてきた父との別れ。
それでも清治は、珠の人生に大きなものを残していました。
「書きたい」珠の思い
年が明けると、珠は再び物語を書いていました。そこへ、幼なじみの梅が羽子板を持って遊びに来ます。梅には嫁入りが決まっていました。
明るく話す梅でしたが、その姿にはどこか切なさも漂います。
結婚して家庭に入っていく女性たち。
一方、珠の胸では別の思いが大きくなっていました。
もう一度、「黎明」をやりたい。
忍、稲子、タエにそう持ちかけた珠は、自分でも止められない気持ちを打ち明けます。
何でもいいから、とにかく書きたい。
4人は再び集まり、それぞれ好きな格好をして写真館へ。
記念の集合写真を撮りました。
父との別れを経て、珠の中に残ったのは「書きたい」という思いでした。
それは、この先の珠の人生を動かしていく大きな力になっていきます。
ブラッサム第2週を史実から深掘り
珠が文学へひかれていく姿には、主人公のモデルとなった宇野千代の若いころと重なる部分があります。
第2週に登場した「黎明」や『青鞜』に関連する史実を見ていきましょう。
宇野千代も仲間と「海鳥」を作っていた
珠たちが「黎明」を作る姿は、モデルとなった宇野千代の若いころを思わせます。
宇野千代は1914年に女学校を卒業し、17歳で川下尋常小学校の代用教員になりました。
教員時代には、仲間7人で回覧雑誌「海鳥」を作っています。
完成した雑誌を不特定多数に販売するのではなく、仲間の間で回して読む形の雑誌でした。
『ブラッサム』では、珠が忍、稲子、タエと「黎明」を作ります。
雑誌の名前や設定は異なりますが、若い宇野千代が仲間と文章を書いていた史実と重なる部分があります。
宇野千代はその後、小説家として歩んでいきます。
まだ何者でもない少女のころから、文学は宇野千代の身近にありました。
珠が出会った『青鞜』とは?
ドラマでは、忍が文芸誌『青鞜』を持ってきたことが、「黎明」を作るきっかけのひとつになります。
『青鞜』は1911年、平塚らいてうらによって創刊された女性文芸誌です。
平塚らいてうは青鞜社を設立し、創刊号に「元始、女性は太陽であった」で始まる文章を発表しました。
『青鞜』に集まった女性たちは、文学だけでなく、女性の生き方や社会での立場についても発信していきます。
珠たちが学ぶ女学校では、「良妻賢母」が求められていました。
そこへ、自分自身の生き方を考える女性たちの言葉が飛び込んできます。
「黎明」を作ろうとする珠たちの姿には、当時広がり始めていた新しい女性の生き方も重ねられています。
宇野千代は17歳で代用教員に
ドラマの第2週では、珠はまだ女学校に通っています。
実在モデルの宇野千代は1914年、玖珂郡立岩国高等女学校を卒業。その後、川下尋常小学校の代用教員として働き始めました。
教員時代には、同じ小学校に赴任してきた男性教師との恋も経験します。
その恋が町の噂となり、宇野千代は教職を離れました。
その後、18歳で岩国を離れています。
第2週で大きくなった珠の「書きたい」という思い。
この先、学校を卒業した珠の人生がどう動いていくのかにもつながる史実です。
ブラッサム第2週の登場人物
第2週では、珠の女学校の友人たちに加え、葉野家をめぐる人物も多く登場します。
物語の中心となった人物をまとめました。
| 人物 | キャスト | 第2週での役どころ |
|---|---|---|
| 葉野珠 | 石橋静河 | 16歳。文学への思いを強め、仲間と「黎明」を作る。 |
| 葉野清治 | 渡部篤郎 | 珠の父。本家との金銭問題や病気を抱え、やがて亡くなる。 |
| 葉野リョウ | 国仲涼子 | 珠の継母。病状が悪化していく清治を支える。 |
| 角田忍 | 木竜麻生 | 珠の同級生。『青鞜』を持ち込み、「黎明」を一緒に作る。 |
| 森岡稲子 | 華優希 | 珠の同級生。「黎明」を一緒に作る。 |
| 橋本タエ | 中井千聖 | 珠の同級生。「黎明」を一緒に作る。 |
| 岩田梅 | 松本穂香 | 珠の幼なじみ。嫁入りが決まったことを珠に伝える。 |
| 葉野清重 | 三浦誠己 | 清治の弟。葉野の本家を継いでいる。 |
| 木村照子 | 山田真歩 | 珠の実母の妹。珠に縁談を持ちかける。 |
ブラッサム第2週まとめ
『ブラッサム』第2週では、珠が仲間と「黎明」を作り、文章を書く楽しさに目覚めました。
一方、家では父・清治の病状が悪化。珠は複雑な思いを抱えたまま、父との別れを迎えます。
悲しみの先で珠の胸に残ったのは、「もっと書きたい」という強い思いでした。
参考:
岩国市「宇野千代―岩国の旅― 教員時代」
岩国市「宇野千代―岩国の旅―」
国立国会図書館「近代日本人の肖像 平塚らいてう」