朝ドラ『ブラッサム』第9週では、葉野珠(石橋静河)の小説家としての人生と、木村保、西尾一路との関係が大きく動きます。
一路と親しくする姿を新聞に報じられた珠。世間から厳しい目を向けられますが、自分の思いを隠すのではなく、言葉にして伝える道を選びました。
そして物語は、珠と一路が新しい暮らしを始めたあと、1983(昭和58)年へ。86歳になった珠が、自らの人生を振り返っていきます。
この記事では、『ブラッサム』第9週のあらすじを紹介します。(ネタバレがあります)
今週の見どころ
- 珠と一路の関係が新聞に報じられる
- 保・珠・一路が3人で向き合う
- 珠と一路が馬込で新生活を始める
ブラッサム第9週のあらすじ概要

珠は一路と互いの父親について語り合い、次回作に父・清治のことを書くと決めます。黒崎も賛成し、「首都公論」では珠の特集を組む話まで進んでいました。
一方、珠は一路とたびたび会うようになります。保のこと、小説のこと。話は尽きませんでした。
ところが、夜遅くまで二人で過ごす姿を新聞に報じられてしまいます。
「首都公論」には苦情が殺到。珠の特集は取りやめとなり、次の小説も完成してから掲載を判断すると告げられました。
悩んだ珠は、新聞に自分の手記を掲載します。保との結婚生活、小説を書くことで自分を取り戻したこと、そして夫ではない人物に心を惹かれたこと。自分の思いを包み隠さずつづりました。
札幌で手記を読んだ保は、珠を訪ねます。さらに一路とも対面。意外にも二人は話が弾み、互いを認め合いました。
やがて珠と一路は東京・馬込へ。二人は一緒に暮らしながら、それぞれ執筆活動を始めます。
物語は1983(昭和58)年へ。86歳になった珠は、自伝的な新聞連載『生きて行く私』を書き続けていました。
ブラッサムあらすじ
ブラッサム第9週の詳しいあらすじ
第9週では、珠と一路の関係が世間に知られたことで、珠が自分の生き方と向き合います。
保との関係にも一区切りがつき、珠と一路は新しい生活へ。そして終盤では、一気に時代が進み、晩年の珠が登場します。
父・清治を小説に書く珠
珠と一路は、それぞれの父親について語り合います。
どちらの父も、ひと言では説明できない変わり者でした。
話をするうち、珠は次の小説に父・清治を書くことを決めます。
黒崎もその案に賛成しました。
さらに「首都公論」では、珠の特集を組む話まで持ち上がります。
小説家として、珠への注目は少しずつ高まっていました。
珠と一路の関係が新聞に載る
珠は一路とたびたび会い、保のことや小説について話すようになります。
気づけば夜遅くまで、二人きりで話し込む日もありました。
ところが、その様子を新聞に報じられてしまいます。
珠は責任を感じますが、一路は怒りを隠しません。
新聞社へ抗議文を出すべきだと訴えました。
しかし影響は大きく、「首都公論」の編集部には苦情が殺到します。
予定されていた珠の特集は取りやめ。
次の小説についても、完成した作品を読んだうえで掲載するか判断すると告げられました。
珠は作家として、大きな壁にぶつかります。
珠が自分の気持ちを手記にする
ある日、珠は道で牛丸と再会します。
騒動のことを知っていた牛丸は、珠にこう声をかけました。
「イワンは自分の選んだ道を生きた。馬鹿と呼ばれようと、堂々と。それこそが尊い道だとワシは思う」
その晩、珠は『イワンの馬鹿』を読み返します。
そして、自分の思いを言葉にしようと決めました。
珠は忍を呼び出し、忍が働く新聞に自分の気持ちをすべて書かせてほしいと頼みます。
忍も賛成しました。
「自分たちの気持ちを好きに表現しよう、私らはそうやってつながったんじゃ。今さら遠慮することないわ。好きに書いたらええ」
新聞には、珠の手記が掲載されます。
保との暮らしは満ち足りていたこと。
その一方で、自分が自分ではなくなっていくように感じていたこと。
小説を書くことで自分を取り戻したこと。
そして、気づけば夫ではない人に惹かれていたこと。
珠は自分の思いを正直につづりました。
保と珠と一路が向き合う
数日後。
札幌で手記を読んだ保が、珠のもとを訪ねてきます。
珠は改めて謝りますが、保は怒っていませんでした。
保は、初めて珠に会った日のことを覚えていました。
最初の結婚から逃げ出し、木村家から走り去った珠。
その背中を見て、保は珠に惹かれたのだと明かします。
そして、
「次はどこへ駆け出すか、楽しみにしちょる」
と珠に伝えました。
保は最後に、一路に会わせてほしいと頼みます。
こうして保・珠・一路の3人が顔を合わせることになりました。
保と一路は、思いのほか話が弾みます。
やがて互いを認め合い、酔いつぶれた一路を残して、保は席を立ちました。
珠と保の関係にも、ひとつの区切りが訪れます。
珠と一路が馬込で暮らし始める
1923(大正12)年、初夏。
珠と一路は、馬込村で一緒に暮らすことになりました。
辺りには畑が広がり、まだ何もない田舎のような場所です。
二人は、できる範囲で家に手を入れました。
文机を背中合わせに置き、それぞれが執筆活動を始めます。
小説を書く珠。
そして同じく小説を書く一路。
二人の新しい生活が始まりました。
86歳の珠と『生きて行く私』
物語は一気に1983(昭和58)年へ進みます。
86歳になった珠は、秘書の慶子に助けてもらいながら、原稿執筆や着物のデザイン、仲間との麻雀と忙しい日々を送っていました。
ある日、慶子が一通のファンレターを読み聞かせます。
差出人は小学5年生の女の子でした。
新聞連載『生きて行く私』を楽しみに読んでいると書かれています。
手紙は札幌から届いたものでした。
そして、その少女が保の孫だと知ります。
珠は思わず、はがきを大切に抱きしめました。
ブラッサム第9週を史実から深掘り
第9週には、葉野珠のモデル・宇野千代が1920年代に経験した出来事が色濃く重なっています。
父を題材にした小説、尾崎士郎との馬込生活、そして晩年の代表的な自伝『生きて行く私』です。
宇野千代の『追憶の父』
珠が父・清治について小説を書く展開は、宇野千代の初期作品『追憶の父』を思わせます。
宇野千代の『追憶の父』は、1923(大正12)年3月号の『中央公論』に掲載されました。
宇野千代が小説家として歩き始めたころ、父・宇野俊次との記憶も作品の題材となっていたのです。
宇野千代と尾崎士郎の馬込生活
珠と一路が暮らし始めた馬込村にも、実在モデルがあります。
宇野千代と尾崎士郎は1923(大正12)年、現在の東京都大田区にあたる馬込へ移りました。
二人は馬込で一緒に暮らし、それぞれ小説を書く生活を始めます。
その後、馬込周辺には多くの文士や芸術家が集まるようになりました。
現在では「馬込文士村」として知られています。
宇野千代の『生きて行く私』
1983年の珠が新聞で連載する『生きて行く私』は、宇野千代の実在する作品です。
『生きて行く私』は、宇野千代が自らの人生を振り返った自伝的作品です。
若いころの恋愛や結婚、小説家としての歩みなど、自らの人生が宇野千代自身の言葉でつづられています。
1983(昭和58)年には毎日新聞社から単行本が刊行されました。
第9週の終盤で一気に1983年へ時代が進み、若き日の珠から晩年の珠へと物語がつながります。
ブラッサム第9週の登場人物
第9週では、珠・保・一路の関係が大きく動きます。
| 人物 | キャスト | 第9週での役どころ |
|---|---|---|
| 葉野珠 | 石橋静河 | 一路との関係を報じられ、自分の思いを手記にして世間へ伝える。 |
| 木村保 | 金子大地 | 札幌で珠の手記を読み、珠と一路に会うため東京を訪れる。 |
| 西尾一路 | 染谷将太 | 珠と親しくなり、騒動を経て馬込で珠との新生活を始める。 |
| 黒崎大三郎 | 遠藤憲一 | 珠の次回作に期待する一方、新聞報道の影響を受ける。 |
ブラッサム第9週まとめ
『ブラッサム』第9週では、珠と一路の関係が新聞に報じられ、珠は自分の生き方を世間へ向けて言葉にします。
保とも真正面から向き合った珠は、一路とともに馬込で新しい生活を始めました。
そして物語は1983年へ。『生きて行く私』を書く珠の姿から、これまで歩んできた人生がもう一度つながっていきます。